どうも、RYORYOです!
性同一性障害者にとって、法的に戸籍の性別を変更するの事は1つの大きな目標となります。
もちろん俺もその1人です。
現状の生活に不満が有る訳でも、特に困っている事も有りませんが、どうしても性別を記載する欄がある時は困ってしまいます。
身分証を提示しない限りは「男性」に〇を付けますが、病院の問診票では「女性」に〇を付けます。
その下に必ず「女性の方は回答してください」と、現在妊娠・授乳中か、最終月経はいつかの質問有りますよね。これいつも書くか迷います。
初診の際は面倒くさいので「性同一性障害で男性ホルモン治療中の為、月経は有りません」と余白部分に記載します。そうすればいちいち説明もしないですむので楽です。
きっと性別の変更をすれば、堂々と「男性」に〇を付けられるのに…とそんな時は強く思います。
そんな戸籍の性別を変更する手段について、その過酷な条件や、手続き方法について解説します。
性別変更手続き:変更の条件とは?
性別の変更が出来る様になったのは、2003年に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が設定され、2004年7月16日に施行されてからとなります。
それまでは、性転換手術(性別適合手術)を受けようが受けまいが、戸籍の性別を変更出来る術は有りませんでした。
だから、この法律は性同一性障害者にとって大きな大きな改革となったのです。
実際に施行後、多くの性同一性障害者が本来の性別へ変更されています。
芸能人ではカルーセル麻紀さんや、KABAちゃん、GENKINGさんが性別適合手術を受け、戸籍の性別変更をした事を公表されています。(はるな愛さんは手術済みですが、戸籍変更はされてません)
■戸籍性別変更の条件
①20歳以上であること
法的に性別の変更をするという重大な決定において、民法で成年年齢とされる満20歳を過ぎた本人による慎重な判断を要する為。
②現に婚姻をしていないこと
性別の変更の審判をする際、その時点で結婚している性同一性障害者は、性別を変更してしまうと「同性婚」になってしまい、日本では同性婚は認められいない為。
ただし、婚姻していない内縁関係はこれに当てはまらない。
また、過去に結婚していても離婚等で解消していれば、変更手続きを行える。
③現に未成年の子がいないこと
性別の変更の審判をする際、未成年の実子がいない事。
変更後に養子縁組により子供を受け入れる事は可能。
④生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
性別変更後に、生殖機能が残存しており、万が一子供が産まれた際に混乱や問題を避ける為。
生殖腺の除去等で、完全に生殖腺がないこと。
⑤他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること
公的な場、特に公衆浴場などで混乱を招かない為。
尚、MTFの場合は⑤の性別適合手術までが必須となりますが、FTMの場合は、④の子宮卵巣を摘出していればいいそうです。
性別変更手続き:手続き方法
性別変更の申立は、現住所のある家庭裁判所に申請します。
【申立に必要な書類】
・申立書
・申立人の出生時から現在までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本(全部事項証明書)
・所定の事項の記載のある2人以上の医師による診断書
・手術証明書
・申立事情説明書
【申立の費用】
・収入印紙 800円分
・連絡用の郵便切手10枚程(これは家庭裁判所によって異なる為、要確認)
【申立から審判までの手順】
まず、家庭裁判所へ行き申立の申請を行う。
後日、出頭命令が来るので、その日に裁判所へ行く。
性別変更について裁判官と質疑応答を交わす。
後日、郵送で審判結果が送られてくる。
と言った感じです。申立から2週間~1ヶ月ほどで性別が変更出来るそうです。
性別変更手続き:道のりは険しい!?
条件の中に「生殖機能」がない事が必須となり、これがやはり一番のネックです。
手術を受けない限り、性別変更は出来ないのですから…。
「他の性別の性器の部分に近似する外観を備えている事」これって必要なんですかね?
高いお金とリスクを払って性器を備えても、それで子供を作る事は出来ないのですから、本当に「外観」だけの問題なんですよね。
FTMは子宮卵巣摘出を行い、尿道延長と共にミニペニスを形成するだけで、変更申請が出来るので、そこまでリスクは有りませんが、温泉等に行っても他人の性器をまじまじと見ないですよね。
なにかで手術する時の尿に管を通す際も、前もって医師に伝えておけば問題ないと思われますので、それがこんなに重要なのか当事者でも疑問に思ってしまいます。
でも、現状ではこれが性別変更出来る条件なので、仕方ありませんが、従うしか他ありませんね…。
コメント