どうも、RYORYO(りょうりょう)です!
今回のテーマは「面接官の心得」
俺は今まで様々な職種で働き、その中で前職を含め3つの企業で面接担当をさせていただきました。
その中でも採用した女性社員から、「今まで面接を受けてきた中で、一番の『神』でした」と言っていただけたのは嬉しかったですね(お世辞かもしれませんが・・・。)
そんな神面接官と言われた俺がどうやって面接を行っているか、本当は教えたくないですが、そのテクニックを特別披露します。
限られた面接時間で相手の本質を見極める一番重要な事、それは「相手の心を開く事」ですので、その心の開き方をお教えします!
面接官の心得:応募者の服装や態度などの基本チェック!
まずは、基本からみていきましょう。
この基本が出来ていない応募者(求職者)については、その時点で面接をお断りしてもいいと思います。
服装・身だしなみ
基本的に男女共にスーツが望ましいです。(男性はネクタイも必須)
清潔感のある服装でシャツにシワがないかどうかもチェックしましょう。
面接に来ているのにシャツにシワがあると、その応募者のだらしなさが伝わります。
髪形についても清潔な髪形であれば長さは問いません。
髪の色はできれば黒がいいですが、少しの茶髪でも問題ありません(社内規定で黒髪の場合はNG)
化粧やピアスについても派手でなければ特に問題ないでしょう(応募者の個性も重視)
たかが1回の面接ではないんです、その人の将来を決める面接ですので、服装や身だしなみがちゃんと出来ていないようであれば、面接をする意味は有りません。
言葉使い
普通は敬語で話をしてくれると思いますが、こちらの意表をつく質問などで咄嗟におかしな日本語になったとしても、緊張していると思い許してあげましょう。
ただ、タメ口で話してくる場合や一人称が「私」「僕」「自分」以外の場合は、その場で面接を断ってもいいぐらいです。
後は、声の大きさ。
大きいのなら元気があって良いでしょうが、か細い聞こえない位の話し方なら、今後勤務中でもそうなのかと不安が残る為、その辺りもしっかりチェックしましょう。
態度
まず第一チェックポイントは、面接官が入ってきた時に席を立って挨拶するかどうか。
これは基本中の基本といってもいいので、前職の社長からは立たない場合はその時点で面接を断ってもいいと言われていたぐらいです。
ただ、緊張している場合や、初めての面接でどうしたらいいのか分からない応募者もいるので、少し話を始めて問題なければ、そこまで気にする事もないのかぁと個人的には思っています。(大企業などでは面接官が先にいる部屋に入る事もあるので、後で面接官が来るケースを知らない場合も有)
面接時のチェックは、こちらが話している時にしっかりとこちらを向いているか、話に対して真剣に聞いているかなどですが、ずっと下を向いているような場合は、本当にこの会社で働きたいのか疑問に思うところです。
特に接客がある会社では、お客様の目を見て話す事が大切ですので、相手の目を見れないようでしたら、採用は見送りましょう。
俺が面接をしていた時に、20分経過した時に軽く腰を伸ばした応募者がいました。
面接中に伸びをする人を初めてみました。もちろん不採用です。
面接官の心得:面接の流れ
上記の面接の基本を頭に置き、今度は理想的な面接の流れを覚えましょう。
①入室・挨拶
面接官が先にいる場合も、後で入ってくる場合でも、面接官に対して立って挨拶するのが基本です。
この時に自己紹介もしてくれると思いますので、その辺りも要チェック。
椅子に座ってもらう際も、こちらが「どうぞ」と一言掛けてから座るかをチェックしましょう(必ず「どうぞ」と椅子に掛けてもらうジャスチャーをしてあげてください)
面接官・応募者が着席したら面接官の自己紹介になりますが、簡単に「本日面接を担当させていただきます、○○と申します」程度で問題有りません(名刺は渡さなくても大丈夫です)
②アイスブレイク
アイスブレイクとは初対面の相手の緊張をほぐす事です。
相手は面接というだけでかなり緊張している状態ですので、その緊張をほぐすように少し話をしましょう。
例えば「今日は天気がいいですね」「雨の中来るの大変だったでしょう」などで大丈夫です。
多くの企業の面接マニュアルでもこのアイスブレイクが着席後に設けられてますが、俺的には面接の質問をされている時の方がよっぽど緊張すると思うので、ここではあまり時間を掛けず、質問時に緊張をほぐすようにしています。
ただ、何もなくすぐに面接を始めるのもどうかと思いますので、少しでもいいので話をしてください。
③会社説明
応募者は何かの求人情報を見て応募してきていますが、その応募内容には詳細な会社情報や仕事内容についての説明はありませんので、会社の説明・規定・業務内容・給料等の福利厚生などをまずは説明します。
これは必ず質問タイムに入る前に行ってください。
なぜなら、あれこれ質問した後に会社説明を行い、応募者の思っている仕事内容と異なっていたり、求人情報に記載されていなかった事で自分には無理と思う方もいる為、中には個人情報的な事まで答えたのに、それなら先に説明して欲しかったと思われるからです。
会社説明の時点で、自分には合わないと断られた場合は、いろいろな質問をする前に面接を切り上げられるので、双方にとっても時間の無駄になりません。
会社説明後は、思い描いていた会社と同じか、仕事内容などで不安がないかなどを確認し、働く意志があるのかをチェックしてください。
④履歴書・職務経歴書を通しての質問
面接ではよく「志望動機」を聞きますが、俺は聞きません。
逆にアナタが面接を受ける側として、志望動機は?と聞かれた際にその会社の魅力や将来性、前職の事を兼ね合いに出すでしょう。
でも、前職と同じ職種であっても会社によって体制などは違います。
会社の魅力や将来性は何を見て答えているのでしょうか?
求人情報や会社のHPにはそれなりに良い事しか書いてませんよね?
本当の会社の魅力や将来性は実際に働いてみないと分からない事です。
そうやっていろいろと志望動機を絞り出しますが、実際の応募者の志望動機は「生活する為のお金が必要な為」なんです。
そこに好きな職業、やりたい仕事が後で付いてくるので、俺は上辺だけの志望動機なら聞きません。
それに履歴書に絞り出した志望動機が記載してありますしね。
ただ、履歴書の志望動機で気になった事などは確認するので、履歴書もしっかりチェックしておきましょう。
■質問項目
アナタの会社にあった質問をするのが適切なので、基本の質問と会社にあった質問をしましょう。
【質問例】
・前職を辞めた理由はなんですか(何かトラブルはなかったのかの確認)
・同じような職種の会社はありますが、当社を選んでいただいた理由はなんですか(当社で働きたいと意志の強さの確認)
・当社での仕事に似た仕事をされた事はありますか(未経験なのかどこまでのスキルがあるのか)
・仕事をしている以上ストレスが溜まる時が有りますが、どういった時にストレスを感じますか(応募者の性格を探る)
・ストレス発散方法はありますか(応募者の好きな事や趣味、ストレスを溜め込む方かなどが分かる)
・話をするのは自分からですか相手に振られてからですか(協調性があるか、コミュニケーション能力があるか)
・万が一残業や休日出勤をして欲しいと言われたらできますか(会社の都合に合わせられるか)
・会社の行事(食事会・親睦会・歓送迎会など)に参加できますか
・採用が決まればいつから働けるか
などが有りますが、アナタの会社に必要な人材であるかを見極める為の質問タイムになりますので、会社にとって必要な質問をしてください。
また、履歴書や職務経歴書をよく見て、その中で自分が疑問のある事、興味が有る事についても質問すればいいでしょう。
ちなみに俺が今まで面接を受けた側で質問された変わった質問は、
・「今いくらあったら生活できますか」⇒「20万円くらいです」⇒「例えば会社の経営が難しくなり今月は10万円しか支給できないと言われたら生活できますか」⇒「切り詰めれば出来ます」
・「自分の将来の希望を漢字1文字で表してください」⇒「豊」⇒「その漢字を選んだ理由はなんですか」⇒「金銭面や人間関係全てにおいて自分の人生が「豊」になれればいいなと思ったからです」
未だにこの質問の意図は分かりませんが、今までにない質問だったので今でも記憶に残っています。
⑤応募者からの質問
会社の説明、こちら側からの質問が終われば、応募者へ逆に質問や聞いておきたい事はあるのか確認しましょう。
よく「特にありません」と答えられますが、本当にこの短い面接で会社の事を理解したのか疑問になりませんか?
なのでここは質問しやすいように誘導してあげてください。
例えば「仕事内容に対する不安はないか」「福利厚生で分からない事はないか」などを質問し、それでも特になければ問題ないです。
後はアナタの会社が特殊な仕事である場合は、「○○があるから精神的にキツイかもしれないけど、本当に大丈夫ですか」と最終の意思確認もしておきましょう。
⑥合否の連絡・退室
最後に、採用の合否の連絡方法について説明を行います(これは会社によって異なるので、アナタの会社のやり方で問題有りません)
「それでは本日の面接は終了させていただきます」
と一言終了の合図を言えば、応募者は立ち上がりお礼を言って退室します。
ここまでが「面接」です。
最後にお礼がなかったり、退室時に気が緩んでドアを後ろ向きで閉めたりしていないかなどもチェックしましょう。
面接官の心得:相手の心を開かせるテクニック!
「面接の流れ」でも記載した「アイスブレイク」ですが、やはり面接ってする側も受ける側も緊張しますよね?
緊張していれば、その人の本当の性質は見えてきません。
はっきり言いますが、限られた面接の時間内で応募者の本質を見極める事は不可能です。
でも、少しでも見出す事は可能です。
その少しを見出す為には、緊張と言う名の「鎧」を脱がせる事だと思っています。
ではどうやればその「鎧」を脱がせるのかを説明します。
①相手に興味を持つ
初めの「アイスブレイク」で少し緊張をほぐしても、質問タイムに入ればやはりまた緊張してしまいます。
「この質問で何を見られているんだろう?」「変な答えを言ってしまったらどうしよう?」と、上手く回答しないといけないと思うほど、緊張してしまいます。
では、どうやってその緊張を解きほぐせばいいのでしょうか?
答えは簡単です。
相手に興味を持つ事です。
前職の場合は、事前に送られてきた履歴書に目を通せたので、職歴の会社をネットで調べてどういう業務をしてきたのかを調べます。
趣味や特技、資格などで知らない物もネットで調べます。
他の職場で面接担当をしていた時は、履歴書持参の時も有りましたので、その時は本人にそのまま聞きました。
特に趣味や特技について聞かれると、本当に好きな事なら相手はドンドン話をしてくれるので、心を開いてくれる可能性は高くなります。
②相手を褒める
面接時に応募者を褒める事ってなかなかないですよね。
でも人間褒められてイヤな人っていませんよね。
ただし、容姿の事を褒めるのはよくありません。
「可愛いですね」「カッコいいですね」などはセクハラにもなるのでNGです。
すごくベタ褒めするのもNGです。
例えば、
・履歴書を見て「綺麗な字ですね」「丁寧に書かれてますね」
・面接時の態度を見て「綺麗な姿勢ですね」「相手の目を見て話をされるのが良い所ですね」
・持っている資格や特技などをから「この資格すごいですね」「こんな事出来るのすごいですね」
など、さらっと一言言うだけで変わります。
もちろん不採用になったとしても、応募者の次なる就職への自信にも繋がるのでマイナス要素は有りません。
褒める事で相手の緊張をほぐしてみましょう。
会社の良い所を伝える
面接をする側は雇う側になりますが、言い換えれば応募者は働いてもらう人になります。
雇う側が偉い訳では有りません。会社は社員によって成り立っているのですから。
その働きに来てもらうかもしれない人の面接なんです。
「この会社で働けばアナタの未来はこんな風になるよ」って希望を持ってもらえる様に、会社の良い所なども話しておきましょう。
ただし、嘘はNGです。
ノルマがあるのに「ノルマは一切ないから」など良いように言うのはダメです。
例えば、
・人間だから人の好き嫌いはあるけど、それを目に見えて態度に出す人や、口に出して言う人はいないから、人間関係のしがらみはないので安心してください
・分からない事やミスした時は、先輩が優しく教えてくれるから大丈夫ですよ
・売上が良かった時は、社長から臨時ボーナスを貰える時が有ります
など、アナタがこの会社で良いと思う所を素直に言ってあげればいいです。
そうすれば、相手も「働いてみたい」と思ってもらえるでしょう。
相手を笑わせる
あまり面接時で笑っている事は少ないと思いますが、俺はこれに重きを置いてます。
俺が根からの関西人で有る事も関係するのかもしれませんが、面接時でも冗談を交えます。
愛想笑いでもいいんです、相手に笑顔を作れる余裕を持たせ「面接」という場の空気を軽くすることが重要なんです。
この冗談が難しいテクニックなんですが、無理に笑わせようとしなくてもいいんです。
何も一発芸をやれだとか、芸人のようになれと言っている訳ではありません。
あくまでも話の流れで言えばいいので、例えば、
・質問タイムの際に「ストレス発散方法」を聞いた後に、「いいですね、自分なんかはずっと溜め込んで上司に殴りかかります、あっ、これは嘘ですけどね」と笑う
・会社に良い所を伝える際に「うちの会社の男性社員は本当に女性に優しいと言うか、甘いというか、すぐに手を差し伸べてくれるんですよ」と笑う
・相手を褒める際に「姿勢いいですよね、自分は猫背なんでちょっと姿勢よくして座ると、背中とか腰が痛くなるんですよ、本当にスゴイですね」と笑う
こんな感じで一言付けたして、最後にこちらがニコッとすればいいんです。
それで相手の反応を見ます。
愛想笑いでも微笑でも苦笑いでも構いません。
それに対して反応を示してくれるかどうかで、会社に馴染めるのかも判断できますから。
これが出来れば、もう心の「鎧」は半分は脱がせたはずです。
えっ、後半分は?って、半分くらいの緊張感を持っていてくれる方がいいです。
だって「面接」だからです。
あくまでも面接する側と面接される側なので、馴れ合っても仕方ありません。
適度な緊張感は持たせつつも、相手の心を開く、それが面接のテクニックです。
面接官の心得:神面接官と言われた俺が面接のテクニックを披露!
面接をする上でのテクニックを披露しましたが、今後アナタが面接する際に参考になりましたでしょうか?
では、重要な事を簡単にまとめましょう。
・応募者の服装・身だしなみなどの基本チェック
・応募者の緊張をほぐす、緊張と言う名の「鎧」を脱がせる
・相手に興味を持つ
・相手を褒める
・会社の良い所を言う
・冗談を交えて相手を笑顔にする
これを基本に面接をすれば、相手の本心が少しだけ見えてきますので、是非活かしてください。
尚、それでも最終的に「採用」「不採用」を決めないといけませんが、「最後まで緊張したままだった」「冗談を言っても笑ってくれなかった」で不採用にするのはNGです。
あくまでもこれは相手の緊張をほぐし、相手の本質を少しでも見極める為のテクニックなので、合否には関係ありません。
ただ、その見え隠れする本質で、当社には合わないと判断できれば不採用となっても仕方ありませんので、その辺りは正しい判断をお願いします。
さぁ、アナタも「神面接官」として面接をスムーズに進めてみましょう。
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