【性別適合手術(SRS)】に踏み切れないFTMは実は意外と多い!

座って空を見上げる男性の写真 性同一性障害

どうも、性同一性障害(FTM:女→男)のRYORYO(りょうりょう)です!

俺は現在44歳ですが、よく「『性別適合手術(SRS)』はしないんですか?」と聞かれます。

その時は「したいけど、その内に…」と答えます。

それは本心でもありますが、SRSに踏み切れずにいるFTMもいますし、SRSを望んでいないFTMもいます。

今回は、SRSを望んではいるものの踏み切れないあなたへ、その理由を明確にして答えに辿り着きましょう!

性別適合手術(SRS)を望まないFTMもいる

手にバツ印を付けて見せる男性の写真

FTMでもSRSを全員が望んでいる訳ではありません。

FTMの中にも3つ分類が有ります。

FTMTV:社会的・身体的な変化は求めず、ただ男性の服装や格好をする人

FTMTG:SRS(性別適合手術)までは望まないが、ホルモン注射などで身体的変化は求める人

FTMTS:SRSまでも望み、性別を変更して男性として生きる事を望む人

上記のFTMTGまでの人は、SRSをそもそも初めから望んでいませんので、「SRSしないの?」と聞いても「しないよ」と回答するでしょう。

SRSを望むFTMTSですが、FTMの大半はここを目標とする人がやはり多いです。

でも、SRSって本当に大きな壁なんです。

当事者でない人からすれば、それで性別変更出来るならすればいいのに、って思われるかもしれません。

でも「じゃ、SRSしてきます」って程、簡単じゃないんです!!

では、なぜSRSに踏み切れないのか理由を説明していきます。

性別適合手術(SRS)に踏み切れない理由

ここでは、FTMTS(SRSまで望むFTM)にスポットを当て、なぜSRSに踏み切れないのかをみていきましょう。

もちろん俺もその1人ですので、俺の見解(言い訳かもしれませんが)も記載します。

①費用が高い

電卓と飛んでいくお札をイメージした写真

踏み切れない理由に一番多いのは、やはり費用面です。

簡単に出来ない程、高額な費用が必要になります!

国内:150~400万円

海外:100~300万円 (アテンド代含む)

保険はきかず自由診療となりますので、病院や手術の方法で多少金額は異なりますが、おおよそ上記の金額程掛かります。

お金持ちの人なら簡単にポンと出せるかもしれませんが、一般人にはかなりの高額です。

車1台購入するようなモノです。

ローンが組めるところも有りますが、それでもやっぱり高額ですよね。

しかも、手術して回復するまで1ヶ月~数ヶ月は仕事を休まないといけません。

休業中の生活費なども準備しておかないといけませんので、上記の手術費用+αの金額が必要となるんですね。

例えば手術費用が50万程度なら、SRSをするFTMも増えるでしょう。

実は恥ずかしい話、俺も手術費用を貯めきれずにいる1人です。

この金額を貯めるとなると年月も掛かりますし、金額だけの問題でSRSが出来ないFTMは実に多いのです。

②時間がない

スケジュールと時計に頭を悩ます女性の写真

上記でも説明した通り、手術となると1ヶ月から数ヶ月仕事を休み必要が有ります。

今働いている会社でそのくらい休みが取れるのか…という問題も有ります。

例えば忙しい業務をしていて、責任のある立場の役職に付いている。

そのお陰である程度の貯金は出来たけど、立場上1ヶ月も休みを取る事が出来ないなどです。

それだけではないです、多くの人は海外で手術を受けますが、1ヶ月程滞在する事になる為、例えば一人暮らしでペットの預け先がないや、親の介護をしているなど1ヶ月も家を空ける事が出来ない場合もSRSに踏み切れないでしょう。

この時間がない問題もSRSに踏み切れない理由としては、多いのではないでしょうか?

実際に俺も働いている時に、「1ヶ月も休めないなぁ」と思っていました。

今は退職してフリーランスなので、お金が貯まればいつでも出来るのでブログで稼げるようになるまでの我慢です(汗)

③手術後に不安がある

頭を抱えて悩む男性の写真

性同一性障害については、本当か噂か分からないマイナスな情報もいっぱい飛び交っています。

・ホルモン注射を打てば、寿命が縮まる。

・SRS後に自殺者が多い

SRSをしていなくても、性同一性障害で悩み苦しみ自ら命を絶ってしまう人もいるのが現状です。

ホルモン注射の寿命は科学的にはまだ解明されていません。

SRS後の自殺についても確かに多いと言われていますが、SRSをした人の割合からすれば低い方です。

★SRS後の後悔についてまとめた記事です↓↓↓

でも、やっぱりいろいろと不安はつきまといます。

だって、今までと体が変わるんですよ!

大きな希望の中の、ほんの少しの不安。

その不安がある限りなかなか手術に踏み切れないのです。

俺も実際にSRSをしていないので、この不安部分は良く分かります。

俺が一番不安なのは手術の傷跡です。

男性器の形成の際、腕の肉を使用するとの事で腕にも長方形の傷跡が残るそうです。

俺自身、膝に20cmの手術跡があり、それに加えて腕にも手術跡が残るのはちょっとイヤだなぁと思ったりします。

でも自分が望んでする事ですので、仕方のない事ですけどね。

こんな風に、SRSのどこかの部分で引っかかっているFTMもいて、その不安は人それぞれなのです。

④家族や恋人から反対される

男性の話に納得していない女性の写真

性別適合手術を受けるとなると、家族や恋人などの協力も当然ながら必要となります。

その際に反対されたらどうしますか?

特に親からすれば、「健康な体に傷つけて」と反対される場合が有ります。

恋人からしても、やはり怖くなってしまう人もいるようです。

それでも、自分の意志や覚悟、SRSをする意味をしっかりと説明して納得してもらえれば問題ないでしょう。

家族などに手術を受ける事をカミングアウト出来ずに悩んでいるのかもしれませんね。

SRS後に性別変更すれば、戸籍も変わってしまうので「長男」になってしまう場合なども有ります。

そういった家系的な問題もあるので、家族にも説明はしておきましょう。

⑤現状に満足してしまっている

大きくジャンプしている男性の写真

「SRSは受けたいけど、その内…」と言っている人の多くは、現状に満足してしまっている人も多いです。

はい、すみません俺です!

長年連れ添ってくれる恋人がいて、社会的にも認められ、仕事でも責任ある立場を任される。

今、体と戸籍が女性で有る事が、そこまで不便に感じなくなっている現状満足型です。

SRSにおいてお金や時間・不安面があるのも事実ですが、このままでもいいかなと思ってしまうのです。

俺も恋人から別れ話をされた時に「ハッ」としました。

SRSを受けて性別変更して結婚しようと約束していたのに、現状に満足してしまっていたのです。

だから、現状に満足して「このままでもいいかな」と思っているあなた、本当にそれで満足ですか?

性同一性障害だと自覚した頃、SRSして性別変更する事を目標としていませんでしたか?

勝手にゴールを変えてしまってもいいのですか?

だから、俺ももう一度ちゃんと性別適合手術(SRS)と向き合う覚悟を決めました。

SRSに踏み切れないFTMは実は意外と多い!

砂浜に「START」とスタートラインが書かれている写真

あなたが性別適合手術(SRS)に踏み切れない理由はなんでしょうか?

やっぱり高いし、痛いし、時間掛かるし、不安ですよね。

それは多分、SRSをしたFTMの人もきっと抱いていた事だと思います。

でもその問題を1つ1つクリアして、本当の自分を取り戻す為に覚悟を決めたのです。

俺を含めまだSRSに踏み切れていないあなたに足りない物は、そういった覚悟なんです。

確かに、SRS後に後悔する人もいます。

1度SRSや性別変更をしてしてまったら、再度変更する事は出来ませんから慎重に考えなければいけません。

でも、それで悩んでいても先には進めないから。

お金の問題で悩んでいるのであれば、少しずつ節約してお金を貯める。

時間の問題であれば、上司に相談してみる。

不安があればとことんその不安を拭う糸口を探す。

反対されているのであれば、納得してもらうまで説明する。

現状に満足しているのであれば、もう一度原点に返って考えてみる。

もう一度、性別適合手術(SRS)を本当に望んでいるのかを考えてみましょうね。

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